婚活で決め手探しはやってはいけない
結婚相談所で活動する婚活においてはいくつかのステップがあります。
お見合い相手探し
お見合いから仮交際
仮交際から真剣交際
真剣交際からプロポーズ
これらの節目に必ずしなければいけない「あること」があります。
また、どんな婚活の仕方にせよ、共通してやらなければいけない「あること」があります。
それは、「決断」です。
先に進むにしても断るにしても、必ず決断をしなければいけませんよね。もしかしたら、これを読むあなたは決断するタイミングかもしれません。
決断するときに欲しいのは「決め手」
ハッキリした決め手があればコトは進みやすいです。たとえば、ドストライクであれば早く交際を進めていきたいでしょう。逆に、相手の暴言暴力があれば迷いなくお断りできます。
このように、婚活では、決断するタイミングがたくさんあり、その都度「決め手」が欲しくなります。
あなたは他の人の決め手がなんなのか気になったことはないでしょうか?
現に、下記のコラムはたくさんの方に読まれています。
でも、実際は「決め手」なんか期待しないほうがいいです。決め手探しをしても不安になるだけなので、いっそ違う思考を持ったほうがいいでしょう。
そのワケをご説明します。
婚活に「決め手」を求める理由とは
月1回開催している『婚活必勝講座』では、たまに真剣交際に入られた方が参加するときがあります。
もうすぐ成婚退会される方に出会える機会は本当に貴重なので、ぜひ参加することをオススメしますが、その際、必ず真剣交際に入られた方に他の参加者さまが質問されることがあります。
それは、
真剣交際に入ろうと思った決め手はなんですか?
です。
このことからも分かるように、やっぱりパートナーを選ぶときは「決め手」が欲しいんです。
そして、他の人がどうやってお見合い相手を選んでいるのか、なにが決め手となって仮交際希望を出しているのか、なにが決め手となって真剣交際に進むのか気になるもの。
それはもはや、人間の本能と呼べるでしょう。
決め手に欠けると決断できない
結婚に決め手を求める心理は、高額なものを買い物するときと似ています。たとえば、車。
車は何百万もするものですよね。「乗れればなんでもいいや」という感覚で買う人はまずいないでしょう。いろんな車を見て、なにか決め手があって車を買います。
たとえば、
・見た目がカッコイイ、カワイイ
・運転しやすい
・燃費が良い
・もともと高級車に憧れていた
・なにかあったときのために24時間カスタマーサービスがついている
など。
車じゃないにしても、ちょっといい腕時計を買うときやちょっといい家電を買うときも、なにか決め手があって購入に至っています。
住むマンションも同じように、良いなと思って内見しに行って、なにか決め手があって、「ここにします!」と不動産屋に言いますよね。
逆に、決め手に欠けると「ん〜どうしようかなぁ。もしかしたらもっと他にも良いものがあるかもしれないなぁ」となってしまい、決断できません。
なぜなら、失敗したくないから。
後悔したくないから。
婚活でも同じで、決め手があると「この人が良い!」と気持ちよく決断できるし、決め手に欠けると「もうちょっと様子みようかな」と決断できません。
なぜ決め手が欲しいのか
人は自分の行動を肯定化する生き物で、肯定化したい生き物です。
家のドアを開けて1,2歩歩いてから、「イヤ今日は違う!」と否定し、引き返してガチャンとドアを閉める人はいないでしょう。
本当はイヤだけど会社に行きながら、
と肯定化します。仮に、会社に行かなかったとしても、それなりの理由をつけて肯定化するのが人間ですよね。
逆に言うと、肯定化できる理由がないと不安になるのです。
「本当にこれでいいのか」と自信がなくなります。
特に結婚となると、一大決心です。多くの人が1回キリの結婚。慎重に相手を選びたくなるのが普通だと思います。
結婚に決め手はあるものなのか?
実際、結婚をしている夫婦はお互いに決め手があったものなのでしょうか?
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社様が【”結婚しよう!”と思ったきっかけは?】というアンケート調査を発表されていたので、引用させていただきます。
【”結婚しよう!”と思ったきっかけは?】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000213.000000983.html
1位「自然に」(33.6%)
2位「適齢だったから」(10.2%)
3位「この人以外はいない!と思ったから」(9.5%)
結婚相手と結婚をしようと思ったきっかけは何であったのかを聞いたところ、意外にも明確な決め手となるきっかけはなく、「自然に」(33.6%)という答えが1位となり、”なんとなく、そろそろ結婚を”という自然の流れで結婚をした人が多いことが分かりました。
続いて2位は「適齢期だったから」(10.2%)、3位は「この人以外はいない!と思ったから」(9.5%)が選ばれました。
この結果から、特にコレと言った決め手があったわけではなかったけど結婚したというケースが多いことが分かります。
意外な結果ですよね。
とはいえ、やっぱり決め手は欲しいもの。決め手がないと「本当にこの人でいいのか」と不安になりますよね。
ただ、現実は特にコレと言った決め手がなかったとしても結婚できてしまうんです。もちろん、一番いいのは、ハッキリとした決め手があること。たとえば、
・デート中に上から鉄骨が落ちてきて「危ない!」と相手が身代わりになってくれた
・レストランで食事中に強盗が入ってきて、相手が見事に強盗を説得した
・実は地元が同じで最寄駅も同じで、なんと住んでるマンションも同じで運命を感じた
こんな劇的な決め手があれば、あなたは気持ちよく決断できるでしょう。
でも、それはドラマの世界でしか起こり得ない奇跡ですよね。ただ、多くの人は恋愛や結婚の世界観は、ドラマや映画が影響しています。
なので、本当の本当はドラマチックでロマンチックな展開を婚活にも求めています。男性女性に限らず。
そう考えると、サクラでも用意して、決め手を作れるような機会を強引にでも作ったほうが本当はいいかもしれません。やろうと思えばできますよね。
しかし、忘れてはいけません。
結婚は生活です。2人で一緒に生活を共にしていくもの。
仲が深まって自分も素でいられる。一緒の時間が落ち着く。楽しい。あぁきっとこれがずっと続いていくんだなぁと思えたらそれで十分なのではないでしょうか。
新しくなにか決め手を探すと自分が辛くなってしまいます。
婚活で決め手探しはやってはいけない理由
婚活ではよく、「いい人探し」という表現を使います。いい人を探してピンと来ない人にはすぐオサラバ。
同じように、「決め手探し」もしている人が本当に多くいます。
気持ちは分かります。やっぱり、「コレだ!」と思えるような決め手が欲しいですよね。
でも、「いい人探し」も「決め手探し」もしていたら、年だけ取っていくことになります。
あなたにそんな余裕がありますか?
すでに、今の年齢で今のパートナーに出会ってなんかいい感じ。
これは十分「決め手」になるのではないでしょうか。運命はすでに手にしていることになります。
問題は相手に決め手がないことではなく、自分が勇気を持って決断できないことにある!
自分自身には決め手があるのか
婚活では相手の立場になって考えることが大事というお話をコラムでは何度もお伝えしてきました。ここでまた、相手の立場になって考えてみましょう。
果たして、あなた自身には決め手があるのでしょうか。
男女交際では、自分が悩んでいることは相手も同じように悩んでいます。
相手だって絶対、あなたに対して、「決め手が欲しいなぁ」と思っているハズ…。
とするならば、あなたはなにか決め手になるような言葉を使ったり、行動したりしているでしょうか。
相手のことは考えず、自分のことばかり考えて決め手に悩んでいる。
うまくいくワケないですよね。
とはいえ、たしかに合格点が80点だったとして、お互い一撃でバコーンと80点を超えるような出来事や言動があれば一番いいと思います。
でも逆に、「一撃バコーン決め手」があった場合、「一撃ズドーンダメージ」も喰らいやすいと考えることができます。
何度も言うように結婚は生活です。恋愛ではありません。
お見合いからの積み重ねでいつの間にか80点を超えている
すでにそれは十分幸せなことです。ココに気付けるとあなたはきっと決断できるでしょう。
まとめ
「決め手に欠けるけど本当にこのまま先に進んでいいのか?」という類の質問は本当に多くあります。
これはお互い様で、みんな不安なんです。
だから、自分の言葉や行動で相手の不安を取り除いていき、『積み重なった決め手』になるような向き合い方をしていただければなと思います。
決め手が欲しい気持ちは分かります。でも、問題は、自分が勇気を持って決断できないことにあります。
結婚に失敗したくないから余計に怖いと思いますが、時には勢いも必要!
「決め手探し」はほどほどにしましょう。