バチェラー・バチェロレッテに学ぶ婚活の極意|結婚相談所の視点
新シーズンが公開されるごとに話題になるバチェラー。そして、バチェロレッテ。
あなたはご覧になったことがありますか?
「全部観てる!」「観たいけどなかなか時間が取れない」「茶番だから観ない」など、いろんな方がいると思いますが、婚活している方は一度は観たほうがいいです。
なぜなら、学べることが多いからです。
異性がどういうことを考えていて、どういう行動に出るか、なにを求めているかなど、そういう視点で観てしまうと純粋に楽しめなくなってしまいますが、人間模様が非常に面白い。
今回は、バチェラー・バチェロレッテに学ぶ婚活の極意を結婚相談所側の視点からお伝えします。
バチェラー・バチェロレッテとは?
バチェラー
もともと20年以上前にアメリカで始まった恋愛リアリティー番組なのですが、男性1人と女性25人が共同生活を送り、真実の愛を探すというスゴいハーレム構図で物語はスタートしました。
そこから全世界200カ国以上で放映されるようになり、アメリカの日本版「バチェラー・ジャパン」としてAmazonプライムで2020年から放送されるようになりました。
バチェラー・ジャパンは2024年7月現在、シーズン5まであります。
バチェラーの特徴としては、ローズ。
ローズセレモニーと題し、だれと先に進むのかというのを各回で決めていきます。
ローズをもらえた女性は先に進むことができ、ローズをもらえなかった女性はそこでお別れ。
最終的に1人を決め、結婚を前提としたお付き合いが始まっていきます。
バチェロレッテ
バチェロレッテはバチェラーの逆バージョンで、今度は女性が1人で男性が数十人。
バチェラーと同じように、様々なイベントやデートを重ね、真実の愛を探すという旅になります。
バチェロレッテ・ジャパンは2024年7月現在、シーズン3まであり、シーズン3はまだ途中で、まさに今日本中がこの後どうなるの?と待ち望んでいる展開となっています。
バチェラー・バチェロレッテのココがスゴイ
本題に入る前に、バチェラー・バチェロレッテをビジネス目線で見たときのスゴさを解説したいと思います。
1.ビジネスとして面白い
先に残酷なお知らせですが、バチェラー・バチェロレッテは人の恋愛を商品にした立派な商売です。
恋愛リアリティー番組なのであれば、それを仕掛ける裏側の部分までリアルに見せてほしいなとさえ思ってしまいますが、人の恋心や傷付く様が売れてしまうのです。
人は他人のことならなんとでも言うし、他人の不幸が美味しいと感じる生き物
現に、「バチェラー」は世界30ヵ国でローカル版が制作されているとのことで、世界中で売れるコンテンツになっています。
面白いのが、『1対多』という斬新なフォーマットで行う恋愛リアリティー番組を「あなたの国でも制作しませんか?」または、「うちの国で制作させてもらえませんか?」という裏の動きがあることです。
ある特定のフォーマットの権利とノウハウを売買することを「フォーマットビジネス」といいますが、巨額マネーが動いていることはたしかです。
松本人志さんの『ドキュメンタル』は、今度は海外に輸出するフォーマットビジネスだと言われていますね。
2.個性豊富
バチェラー・バチェロレッテはともに、視聴者に観てもらわないといけません。
そのために、様々な工夫がされていますが、毎回毎回同じようなメンバーで同じような展開だと視聴者は飽きますよね。
それを防ぐためには、個性豊かな人を毎回揃えないといけません。
たとえば、バチェラー・ジャパンはシーズン5までありますが、主役の男性は毎回同じような人かといったらそうではないですよね。
経歴や仕事、人柄や性格はみんな違います。
参加する女性もお茶目キャラがいたり、悪女キャラがいたり、お笑い担当がいたりします。
バチェロレッテ・ジャパンも同じ。
この人選には相当な苦労が見られます。
基本的には見た目が整っている人を前提に選んでいるとは思いますが、毎回違う個性のある人たちを集めるのは相当大変でしょう。
逆に言うと、オーディションを受ける側の人はキャラが被ったりしたら落とされるということになります。
3.期待できる二次的効果
バチェラー・バチェロレッテは真実の愛を探す旅というコンセプトのもと、造られていますが、一言でまとめると「婚活」ですよね。
実際に募集ページには「婚活」という字が書かれています。
また、悲しいことにたとえば25人集まったら24人はフラれるということです。15人だったら14人はダメになる。
その様子を視聴者は食い入るように見るわけですが、実は二次的効果のほうが大きいのではないかなと思います。
どういうことかというと、仮にバチェラー・ジャパンの主役である男性(バチェラー)に選ばれなかったとします。
でも、視聴者には見られていますよね。
基本、こういう番組ではマジックがかかったように人が良く見えます。インタビューとか観てたら良さげに見えますよね。
ということは、バチェラーに選ばれなくても、「俺はけっこうタイプだなぁ」と感じる男性は日本や世界のどこかにはいるハズなんです。
仮にAさんだとして、Aさんのことを調べれば、今や情報やSNSなんて簡単に見つけられる時代。
繋がることができてしまいます。
バチェロレッテ・ジャパンでも同じように、番組ではうまくいかなかったとしても「私はタイプ!」という女性は視聴者の中にわんさかいるワケです。
つまり、番組に出演するだけでモテ期到来!
なので、実は二次的効果のほうが大きいのではないでしょうか?
おそらく、出演者はそれなりにメッセージやDMが来ていると思います。
そこから運命の相手を選ぼうと思えばできますよね。
やっぱり番組に出ていたら、カッコよく見えます。キレイに見えますよね。
番組側と出演者は守秘義務を結んでいると思いますが、プライベートのことまではさすがに規制していないと思いますので、実は、出演者は二次的効果でウハウハなのではないのかという話。
ただ、あくまでもここまでのお話はビジネス目線なので、純粋に楽しみたい方は忘れることをオススメします。
バチェラー・バチェロレッテに学ぶ異性との向き合い方
第一印象が大事というのはこういうこと
さて、本題ですが、現在進行中の『バチェロレッテ・ジャパン・シーズン3』について触れてみたいと思います。
※エピソード1の若干のネタバレ含みます。
バチェラー・バチェロレッテの最初の見どころは、「初めまして」
先に主役である男性、または女性が会場で待ち、次々に現れる異性と初めての会話をするシーンがあります。
参加者はどこまでの情報を知らされているのか分かりませんが、『バチェロレッテ・ジャパン・シーズン3』では、男性1人1人がプレゼントを持ってきました。
これもどこまで本人が考えたもので、どこまで番組の演出なのかは分かりませんが、ただ、今回の男性陣はみな、肌がキレイすぎだと思いませんか?(笑
こんなに一度に大勢の肌のキレイな男性と会う機会はないので、このあたりは非現実的と言えるでしょう。
このシチュエーションに憧れて、こんな男性が当たり前だと勘違いしたら、婚活では苦労します。
※エピソード1の若干のネタバレ含みます。
男性陣がいろんなプレゼントを持ってきた中で、マヌカハニーを持ってきて、スプーンですくい、女性に食べさせようとした男性がいました。
でも、女性は断り、自分で口にするという展開になってしまいました。
のちのインタビューで、パーソナルスペースの話をされていて、結局その男性は選ばれなかったのですが、番組的には面白いです。
普通はしない行為に視聴者は反応し、番組的には面白いでしょう。
ただ、このやってしまった男性は女性が嫌がる姿を想像しておいてほうがよかったし、それを見る視聴者の女性は、こんなデリカシーのない不器用な男性もいることを知っておいたほうがいいです。
どこまで番組の演出なのかは分からないという前提ですが、これが男性のリアルです。
おそらく、この男性は女性の立場になって考えることができず、自分のやりたいことが先行してしまったのだと思います。
それを断られて、慌てて、ムリヤリやろうとしてしまった姿が描かれていましたが、でもこれって、婚活でもありますよね。
例えば、
自分が好きな野球観戦に連れて行った。でも、女性はただただ退屈で苦痛な時間だった。
実際、こういうことってあるんですよね。
申し訳ないですが、女性の気持ちを考えたらありえない行為です。
初めて会う女性にいきなりスプーンで食べさせてあげる。
合コンで盛り上がったときならまだしも、嫌がる女性のほうが圧倒的に多いでしょう。
小さい頃から憧れていた俳優にそんなことされたら嬉しいと思いますが、大抵の場合、パーソナルスペースのセンサーが働いてアラームがビービーと鳴ります。
これは女性特有といってもいいでしょう。
パーソナルスペースについては、別の記事で解説していますので男性の方はぜひ読んでおいてください。
でも、そんなことすら分からなくなってしまうほど緊張してしまうのが男性です。
男性は女性が思っている以上に、メチャクチャ不器用
でも、その不器用さを見せたらカッコ悪いと思っているので、カッコ悪くならないように、虚勢を張ります。
それが裏目に出てしまうことがほとんどなのです。
婚活している方は、自分が分かっていないだけで相手にしてみたらありえないことをやっています。もしくは、相手にしてみたら全然足りないかのどちらか。
たとえば、
LINEを毎回、秒で返信。
相手にしてみたらありえないことかもしれません。
逆に、
LINEは今まで2,3日に1回くらいしてこなかったから2,3日に1回。
相手にしてみたら全然足りないでしょう。
この「加減」がお互いちょうどよかったら交際に進まないなんてことは起きないハズ。
でも、「毎回2回目デートまで進まない」「いつもフラれる」などの場合は、なにか「加減」を間違っている可能性が高い。
不完全さをどう見るか
バチェラー・バチェロレッテでは、人の不完全さが垣間見れます。
たとえば、先ほどの初対面で女性にマヌカハニーをスプーンであげようとした男性もそうですが、積極的に話しかけようとする人もいれば、積極的にいけない人もいます。
後悔のないアピールができた人もいれば、「もうちょっとがんばればよかったなぁ」とアピールに失敗する人もいます。
人間は本当に不完全です。
でも、その相手の至らない点をどう見るかです。
たとえば、女性の中には、「そうかそうか、喜ばせようとあ〜んしてくれたんだね。初対面でがんばってアピールしようとしてくれたんだね」と理解し、その男性にまだ猶予を与える人だっているかもしれません。
でも、逆に、「デリカシーがない。ありえなーい」と猶予を与えずスパッと切る人もいます。
相手の至らない点を違う視点で捉えることができるときは、相手に対して愛情を持てる証拠
違う視点で捉えることを「リフレーミング」といいますが、リフレーミングについて知りたい方は別の記事で解説していますので、そちらをご覧ください。
完璧に見える人間でも、必ず不完全さがあります。その不完全さは当然、あなたにもあります。
その不完全さが気持ち悪いのであれば、交際も進展もムリでしょう。
でも、その不完全さを違う視点で捉えることができるのであれば、まだ可能性があります。
結局、結婚というのは、相手の至らない点をどう補っているかに尽きるのではないでしょうか。
バチェラー・バチェロレッテの為になる見方
異性のことは知っているようで知りません。分かっているようで分かっていません。
なので、異性を知るという意味でいうと、バチェラー・バチェロレッテはもってこいです。
バチェラー・ジャパンでは数十人の女性が集まります。
ある意味、1人の男性を奪い合うわけですから女の世界を見ることができます。
女性のことをよく知らない男性はとても勉強になるでしょう。
そこにはなんとも怖い世界が広がっています。
バチェロレッテ・ジャパンでは、数十人の男性が集まります。
男性の不器用さが垣間見れるので、男性を知らない女性は理想と現実の違いに気付くことができるでしょう。
バチェラー・バチェロレッテは異性を知るという意味では最高の教材
まとめ
今回は、バチェラー・バチェロレッテに学ぶ婚活の極意ということで、「結婚相談所はこう見る!」という視点でお伝えしました。
もしかしたら、今回の内容のせいで、エンタメとして純粋に楽しめなくなってしまうかもしれませんが、全世界で人気ということは、人の恋愛模様はそれだけ共感を生んで、惹きつけるということですよね。
いろんな見方や意見があると思いますが、恋愛リアリティー番組はそういうのを巻き込んでいる一種の社会現象と言えるでしょう。
これからもどんな展開になるのか、どんな人たちが集まるのか、楽しみです!